-全国408作品の中から受賞7作品が決定!-第14回泉大津市オリアム随筆賞

更新日:2026年01月09日

   「繊維のまち・泉大津」をPRするために創設された本賞。衣服や繊維製品にまつわる感動のエッセイが全国から集まりました。

   最終選考会は、泉大津市立図書館(シープラ)にて実施しました。当日は、有栖川有栖氏、玉岡かおる氏、吉村萬壱氏、室井滋氏の選考委員4氏が一堂に会し、白熱した議論を展開。厳正な審査の結果、オリアム随筆賞(最優秀賞)を含む上位6作品と、市民から選出される特別賞「泉大津市長賞」1作品の計7作品が選出されました。

  【3/22 授賞式&文学フォーラム開催】 来る令和8年3月22日(日曜日)、テクスピア大阪にて授賞式を開催します。当日は「オリアム随筆(エッセイ)文学フォーラム2026」として、選考委員4氏によるトークイベントなども行いますので、ぜひご注目ください。

※詳細は以下の市ホームページをご覧ください。  

第14回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」 受賞者一覧

選評

番号

  作品タイトル 氏名 住所 年齢
(1)

最優秀賞

(オリアム随筆賞)

伴奏

宮崎みちる

※「崎」は、右上が「立」の字(たつさき)です。

千葉県習志野市 61
(2) 優秀賞 ピンカチ 片木 威 大阪府泉南市 68

(3)

優秀賞 母からの最後のプレゼント

會田 克実

神奈川県横浜市 52
(4) 佳作 左胸のお守り 鹿住 敏子 埼玉県白岡市

69

(5) 佳作 コートをまとったかかし 我妻 啓一 山形県米沢市

69

(6) 佳作 春一番 高島 緑 香川県高松市 71
(7) 泉大津市長賞(特別賞) 目と目をつなぐように 喜多 泰友記 大阪府泉大津市 29

※年齢は令和8年1月1日時点のもの         

受賞作品はページ下記のファイルからご覧いただけます。

選考委員による選評

※選評には、授賞候補作の作品名が含まれております。

有栖川 有栖 氏

最優秀作(1)は、スリリングな状況からのどんでん返し――という展開なのだが、とても微笑ましい。生涯忘れ得ぬ小さくて大きな体験が鮮やかに語られている。

優秀作のうち、(2)は、作者の懐旧と想いがこもった濃密な作品。その中心でピンカチの白さがまぶしい。(3)の作者の行動によって出会えた先生は、まるで機織の妖精のよう。現れてくれて、本当によかった。

佳作は三編。(4)は金継ぎという表現にはっとさせられた。作品の結びに余韻がある。(5)は、コートを着たかかしの謎が解かれる物語でもある。(6)は心に残る失敗談で、読者の共感を誘うだろう。

泉大津市長賞は、リンキング作業で二人の子供を育てた両親を描くことで、平凡な日常の積み重ねの尊さを伝えてくれる。

今回の選考でも、本賞のレベルの高さをあらためて感じた。泉大津市オリアム随筆賞は育ち続けている。

玉岡 かおる 氏

今年の入賞作は全体的にレベルが高くて目を見張った。おかげで選ぶのに苦労したが、さらに他の委員の意見を聞いて印象が変わる、といったものもいくつかあった。

最優秀作の(1)もその一つで、母の作るワンピースが緊張を高める中、級友たちが編んでくれたブレスレットが暖かさを反映。子供の世界が彷彿とされ共感できた。優秀賞の(2)はピンカチという意外な素材がよかったし、(3)では「機織り教室の先生」の存在感が功を奏した。佳作となった(4)は、たいへんなこと続きの歳月を嘆かず綴った距離感がよく、「金継ぎ」が心に残る。(5)はまるで童話のような情景が浮かんだし、(6)もまた若かりし日の一生懸命さがせつなく伝わる作品だった。

泉大津市長賞は例年にない良作ぞろいで、一点しか選べないのが悩ましかったが、中でも(7)が描いた「リンキン」がかつての泉大津市の情景や働く父母の姿を浮き彫りにし、一時代を書き留める作品となった。

吉村 萬壱 氏

最優秀賞(1)は、母が縫った演奏会用のワンピースや友達たちの作ったリリアン編みのブレスレットが、一旦は作者の心に不安や疑念を生むものの、それが後半一挙に母の愛や友情に転換する構成が見事で、素直な文章が完成度を一層高めた。

優秀賞(2)は、制服を戦争と現代に絡めて描いた点が出色で、人や時代を動かす制服の力について改めて考えさせられた。同(3)は、機織り教室の先生が母の作ったマフラーを機織り機の中に発見したという事実を通して、技術の継承が繋ぐ人と人との連帯に感動した。

佳作(4)は時系列がやや分かり難かったが、病という重いテーマは読み応え十分だった。同(5)は伝聞体が強度を少し弱めたものの。遺品整理で父の思いを知った息子の心が実に切なかった。同(6)は、ブラウスが主役であって欲しかったが、ドラマ性のある展開が面白かった。

市長賞(7)はリンキングによる服作りと両親の家庭作りとを重ねて、地道な暮らしに光を当てた点が素晴らしかった。

室井 滋 氏

傑作揃いで、いずれも読みごたえがありました。選考の基準は文章の上手・下手ではなく、長々と話し合った結果、私達選考委員の心に響いた作品を入選作と致しました。

私は(1)と(5)が大好きです。作者の心模様がしっかりと伝わってきて、こちらの頭の中で勝手に映像化して味わわせていただきました。(2)の“ピンカチ”、(4)の“金継ぎ”という特徴的なワードが強く心に残り、また(3)の“機織り”にまつわるエピソードや(6)の“ブラウス”の思い出がオリアム随筆賞に相応しく思いました。

そして市長賞ですが、こちらはほぼ満場一致で(7)に決定!・・・“ほぼ”というのは私一人だけが「いつかの浴衣」を押したからです。(7)は納得の素晴らしさですが「浴衣」の楽しさや優しい作風に、もっともっとお話を読みたい気持ちになったのでありました。

当日、書き手の皆さま、そして随筆を愛する皆さまにお目にかかれるのを楽しみにしております。

第14回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」授賞作品

※宮崎の「崎」は、右上が「立」の字(たつさき)です。

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