第9回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」が決定しました!

 衣服や繊維製品にまつわる思い出、感動したことなどをテーマとしたエッセイで「繊維のまち・泉大津」を広くPRするために創設した第9回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」の受賞作品が、海外を含む全国から応募のあった382点の作品の中から選考されました。


 選考は、難波利三氏、有栖川有栖氏、玉岡かおる氏、吉村萬壱氏の4氏により行われ、白熱した議論が交わされました。
 オリアム随筆賞(最優秀賞)を含む上位6作品、泉大津市民から選出される特別賞「泉大津市長賞」1作品の計7作品の授賞を最終決定し、上位3作品は「大阪春秋・春号」(令和3年春発行)に掲載予定です。

 

なお、令和3年3月28日(日曜日)にテクスピア大阪(泉大津市旭町22-45)で受賞者の表彰式と、選考委員をパネリストに迎え、エッセイの書き方や楽しみ方を講演していただく文学フォーラム「オリアムエッセイ教室2021」の開催を予定しています。

※表彰式および文学フォーラムは、今後の新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、内容を変更、また開催を見合わせる場合があります。あらかじめご了承ください。

※詳細が決まり次第、市ホームページでお知らせいたします。

 

 受賞者は次のとおり。(敬称略)

第9回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」 受賞者一覧

受賞作品はページ下記のファイルからご覧いただけます。

※年齢は受賞発表(令和2年12月25日)時点のもの

◆オリアム随筆賞(最優秀賞)
  『どんぐりコロコロ』
   梅田 純子(62) 新潟県三条市

◆優秀賞
  『白いタオル』
   久多里 スマ子(73) 大阪府富田林市 

◆優秀賞
  『虹色の座布団』
   中村 実千代(66) 栃木県小山市

◆佳作
  『着ることのなかったセーター』
   山田 幸夫(72) 大阪府阪南市

◆佳作
  『織姫の涙』
   和田 真理子(49) 大阪府河内長野市

◆佳作
  『姉手ずからの茶羽織』
   家森 澄子(82) 岡山県倉敷市

◆泉大津市長賞
  『福引き』
   野崎 眞弓(63) 大阪府泉大津市
   ※「崎」は立つ崎(たつさき)  

選考委員による選評

難波 利三 氏

 オリアム随筆賞『どんぐりコロコロ』。女性の患者同士ならではの思いやりがカラフルで具体的に描かれ、暗く深刻なはずの場面が明るく浮かび上がる。単なる回想にとどまらず、どんぐり帽への感謝の気持ちと、今尚それが患者達に希望を与え続けているであろうという、想像の広がりが心地好く伝わってくる。

 優秀賞『白いタオル』。白いタオルを通して教育とは何であるかを見事に書き切っている。こういう教師が増えることを願いたくなる。

 同『虹色の座布団』。毛糸の座布団にまつわる亡母への、思慕の念が行間に溢れる。同僚の「小さく手を叩いた」がさり気なく光る。

 佳作『着ることのなかったセーター』。妻が着てセーターが蘇るラストに泣かされる。

 同『織姫の涙』。初めと終わりの祖母の言葉に、人の幸せとは何かを考えさせられる。

 同『姉手ずからの茶羽織』。姉の慈愛が胸を打つ。

 泉大津市長賞『福引き』。素直な文章が好ましい。

 

有栖川 有栖 氏

 最優秀賞作『どんぐりコロコロ』は、がんと闘う人たちの間でリレーされるどんぐり帽子のぬくもりが確かに伝わってくる。帽子をユーモラスな題名にうまくつなげましたね。

 優秀作の『白いタオル』と『虹色の座布団』の作者は、はからずも揃って元学校の先生。前者は教師の喜びが丁寧に描かれ、後者は虹色をしたお手製の座布団カバーにこめられた母心に心が温まる。

 佳作は三編。『着ることのなかったセーター』は「編むことができただけで満足やったんよ」という母の言葉に救いと真実を感じた。亡き祖母への想いを綴った『織姫の涙』には構成の妙があり、技巧的にも優れている。『姉手ずからの茶羽織』は、強き姉の像がくっきりと鮮やかだ。

 市長賞の『福引き』は、ささやかな幸運を両親が「一筋の光を見た思いがしたのではなかったか」と想像する作者に共感した。

 

玉岡 かおる 氏

 初めて選考に参加しましたが、クオリティの高さに感心。今年はコロナを書いた作品が多いのかと思いきや、織り・編むにからめたあたたかな作品が多く、なごみました。

 最優秀賞の『どんぐりコロコロ』はそのきわみ。不安を抱える人を優しく導くニットキャップが、長く引き継がれますように。優秀賞の『白いタオル』は、一人の生徒に注ぐ新米教師の初心が印象深く、こんな先生が増えてほしい。同『虹色の座布団』も、お母さんのせいいっぱいの愛と、それを大切に受け止めてがんばる筆者の熱が伝わりました。

 佳作『着ることのなかったセーター』、思春期の男子にはありがちですよね。『織姫の涙』は、おばあさんが好きだった人のこと、もっと聞いておいてほしかったなあ。『姉手ずからの茶羽織』は、今お姉さんがどうしているのか気になりました。市長賞『福引き』、また泉穴師神社に行けばいいことがありますよ。

 どれも優しいまなざしで織り上げられ、読んで温かくなる作品ぞろいでした。

 

吉村 萬壱 氏

 最優秀賞『どんぐりコロコロ』は、北條民雄の「いのちの初夜」に通じる重いテーマを、どんぐりさんの襲名というユーモラスな空気で包み込んだ作者の眼差しに打たれた。

 優秀作『白いタオル』。子供の反抗の真の理由に肉薄する教師の熱意と、その熱意に応えた父親が息子のために布袋に込めた思いが感動的だった。

 優秀作『虹色の座布団』。作者の母親に寄せる思いが、辛いことも多かった作者の教員時代を支えた母の座布団を通してよく伝わってきた。

 佳作『着ることのなかったセーター』。最後まで優秀作と競り合った。妻がセーターを着たのが良かった。

 佳作『織姫の涙』。好きな人を諦めて人に尽くす人生を全うした祖母の、有り得たであろう別の人生を思った。

 佳作『姉手ずからの茶羽織』。妹の人生を思い、時代に抗った姉の気丈さと優しさが心に残った。

 市長賞『福引き』。福引を引き当てた娘に光を見出した、苦労人の両親に涙。

 

第9回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」受賞作品

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