第7回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」が決定しました!

 衣服や繊維製品にまつわる思い出、感動したことなどをテーマとしたエッセイで「繊維のまち・泉大津」を広くPRするために創設した第7回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」の受賞作品が、海外を含む全国から応募のあった435点の作品の中から選考されました。
 選考は、作家の難波利三氏、眉村卓氏、有栖川有栖氏、上方芸能評論家の木津川計氏の4氏により行われ、白熱した議論が交わされました。
 オリアム随筆賞(最優秀賞)を含む上位6作品と泉大津市民から選出される特別賞「泉大津市長賞」2作品の計8作品の授賞作品を最終決定し、上位3作品は「大阪春秋・春号」(平成31年4月発行)に掲載予定です。
 なお、平成31年3月31日(日曜日)にテクスピア大阪(泉大津市旭町22-45)で受賞者の表彰式と、審査委員をパネリストに迎え、エッセイの書き方や楽しみ方を講演していただく文学フォーラム「オリアムエッセイ教室2019」もあわせて開催される予定です。

 受賞者は次のとおり。(敬称略)

第7回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」 受賞者一覧

◆オリアム随筆賞(最優秀賞)
  『天国の帽子』
   本田 好美(52) 大阪府寝屋川市

◆優秀賞
  『母さんが着るよ』
   鹿住 敏子(62) 埼玉県白岡市 

◆優秀賞
  『我が家の制服』
   大西 賢(46) 東京都日野市

◆佳作
  『黄色い手袋と黒い糸』
   松岡 智恵子(58) 長野県松本市

◆佳作
  『終の仕草』
   家森 澄子(80) 岡山県倉敷市

◆佳作
  『二人だけのマフラー教室』
   上総 貴子(58) 大阪府箕面市

◆泉大津市長賞(特別賞)
  『花と割烹着』
   川崎 廣進(77) 大阪府泉大津市

◆泉大津市長賞(特別賞)
  『一致団結』
   前野 杏(13) 大阪府泉大津市

※年齢は受賞発表(平成30年12月26日)時点のもの

選考委員による選評

◯ 難波 利三 氏(作家)

 最優秀賞「天国の帽子」。年甲斐もなく泣かされた。人間の強さと優しさが心に響くからだ。婦長とお母さんの言葉が共感を呼び、感動的な余韻に満たされる。

 優秀賞「母さんが着るよ」。素材にまで迫る切り込みが鋭く、子を思う親心が全編に溢れる。ラストの3行に救われる。

 同「我が家の制服」。「エプロンをして働く者に悪い人間はいない」の至言に納得。素直で前向きな内容が気持ち良い。

 佳作「二人だけのマフラー教室」。文章の良さと涙を見せぬ明るさを買う。

 同「終の仕草」。仕事一筋の人生で培った、尊い熟練の仕草が浮かぶよう。

 同「黄色い手袋と黒い糸」。亡母に寄せる姉妹の心情が巧く描かれている。

 市長賞「一致団結」。黒Tシャツで元気いっぱいの若さが行間から迸る。

 同「花と割烹着」。気になる表現もあるが、母への一途な思いが胸を打つ。

 受賞を逃したが「布に恋して」、「評価Cの宝物」は忘れ難い。

 

◯ 木津川 計 氏(上方芸能評論家)

 「天国の帽子」は四人の審査員全員が評価した作品でした。担当する患者のために帽子を手編みする、そんな看護師の姿に感動したのです。「人間同士の触れ合い」を看護の基本にされたことに敬意を表するものです。

 私は「我が家の制服」を特に推したものです。結婚の承諾を得に彼女の両親に会う。不安は「老人ホームで介護のアルバイト」が職業なのです。着慣れぬスーツで訪ねる、その気持ちがよく伝わってきます。

 しかし、彼女の父は、エプロン姿で働く彼の日常に「あんたなら安心だ」と言って結婚を許したのです。「エプロンをして働く者に悪い人間はいない」と言ったお父さんは立派です。その上、エプロンを一枚プレゼントしてくれたのです。この「エプロンはボロボロになるまで使うつもり」という筆者の思いと生き方にエールを送ります。

 地上には温かくすばらしい人間のいることを知り、いい審査をさせていただいたことをよろこんだのです。

 

◯ 眉村 卓 氏(作家)

 「天国の帽子」=人間として、同時に一つの道のプロとしての成長をまっすぐに書いている。いいものを読んだと思ったのは、現在私自身が入院中の身だからというせいだけではあるまい。

 「母さんが着るよ」=与えられた生涯を生き切った息子と、なおその息子と共にある作者の生、なのである。

 「我が家の制服」=思いがけない結び付きというのを招き寄せるのは、やはりその人自身なのかもしれない、と思ったりした。

 「黄色い手袋と黒い糸」=作者の性格がよく伝わってくる。それにしてもいい妹さんだ。

 「終の仕草」=人間、一生を通じて保ちつづけるものがあるのは、幸せなのだ。

 「二人だけのマフラー教室」=いつまでも思い出を大切に。

 「花と割烹着」=苦闘の時期だけで終わらなかった母との日々。

 「一致団結」=全力投球の記憶はいつまでも。

 

◯ 有栖川 有栖 氏(作家)

 最優秀作に選ばれた『天国の帽子』は、看護師としての使命感と同時に、職業を超えた心の結びつきをもって看取りを果たした作者の想いが、手編みの帽子を通して強く伝わってくる。

 優秀賞作は二編。『母さんが着るよ』は深い悲しみを昇華させた作品で、ふわりとユーモアで締める。『我が家の制服』はお義父さんがナイス。四つのエプロン姿が目に浮かぶ。

 佳作の三編について。『二人だけのマフラー教室』は、死別を前にした夫婦が互いに温かく大切なものを与え合うことが胸を打つ。これに対して『黄色い手袋と黒い糸』は、与えた方がそれを忘れていることに真実味を感じた。黄泉に旅立つ義母の人生に想いを馳せる『終の仕草』は、題名も光っている。

 市長賞は、若々しい素直な気持ちで書かれた『一致団結』と、亡母の想い出を丁寧に描いた『花と割烹着』の二編に評が割れたため、同時受賞となった。

第7回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」受賞作品

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