第6回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」が決定しました!

 衣服や繊維製品にまつわる思い出、感動したことなどをテーマとしたエッセイで「繊維のまち・泉大津」を広くPRするために創設した第6回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」の受賞作品が、海外を含む全国から応募のあった513点の作品の中から選考されました。
 選考は、作家の難波利三氏、眉村卓氏、有栖川有栖氏、上方芸能評論家の木津川計氏の4氏により行われ、白熱した議論が交わされました。
 オリアム随筆賞(最優秀賞)を含む上位6作品と泉大津市民から選出される特別賞「泉大津市長賞」1作品の計7作品の授賞作品を最終決定し、上位3作品は「大阪春秋・春号」(平成30年4月発行)に掲載予定です。
 なお、受賞者の表彰式は、平成30年3月11日(日曜日)にテクスピア大阪(泉大津市旭町22-45)で行われ、受賞者に各賞が授与された後、審査委員をパネリストに迎えた文学フォーラム「オリアムエッセイ教室2018」もあわせて開催されます。関西を代表する文化人が一堂に会し、エッセイの書き方や楽しみ方を講演していただきます。
 受賞者は次のとおり。(敬称略)

第6回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」 受賞者一覧

◆オリアム随筆賞(最優秀賞)
  『最後の卒業式』
   菱川 町子(73) 愛知県稲沢市

◆優秀賞
  『一夜かぎりのパジャマ』
   楓 まさみ(69) 大阪府吹田市 

◆優秀賞
  『子宮と毛布』
   北澤 木綿香(45) 滋賀県大津市

◆佳作
  『父の作業着』
   森 千惠子(70) 福岡県福岡市

◆佳作
  『三粒の米』
   家森 澄子(79) 岡山県倉敷市

◆佳作
  『河童のマフラー』
   平澤 絵理子(57) 神奈川県三浦郡

◆泉大津市長賞(特別賞)
  『タオル地の産着』
   石村 和彦(54) 大阪府泉大津市

 

※年齢は受賞発表(平成29年12月25日)時点のもの

選考委員による選評

◯難波先生

 最優秀賞「最後の卒業式」は車椅子姿の夫に寄り添う妻の、不安と驚嘆と尊敬の念が落ち着いた筆致で描かれていて感動的である。おしまいの辺り「夫はそのやさしさ~立ち回ることもできず」の文は筆が走り過ぎの感があるが、それ以外は文句の付けようがなく、全選考委員から得点する堂々の受賞になった。

 優秀賞「子宮と毛布」。文章がいい。改めて毛布にくるまり、子宮という宇宙空間を夢想したくなる。そんな境地に誘われる。

 同「一夜かぎりのパジャマ」。平板ながら、母を見守る娘達の優しさが心地好く伝わる。

 佳作「父の作業着」。洗濯を通じて父と娘の結び付きが深まる。その様子が好ましい。

 同「三粒の米」。米が主題になりそうな教訓的な内容だが、健気な姉妹が愛しく思える。

 同「河童のマフラー」。カラフルなマフラーが見えるようで、ハッピーエンドが快い。

 市長賞「タオル地の産着」。母子の絆が凝縮する産着の命運。達意の文章に引き込まれる。

 

◯ 眉村先生

 「最後の卒業式」=闘病中の夫が、教師として卒業式に出る。それを助け学校に行った作者が目にしたのは、固い絆で結ばれた師弟の姿であった。

 「一夜かぎりのパジャマ」=パジャマ姿の母の写真が、作者の携帯電話に残っている。いつもきれいにと昔父に言われた母が、娘たちのプレゼントのパジャマを着た写真だ。

 「子宮と毛布」=生まれることなく亡くなった赤ちゃんは、私のお腹が好きだったのだろうか。私の子宮は毛布のようにやさしく赤ちゃんを包んでいたのだろうか。

 「父の作業着」=小学校の三年のときから、父の運動靴と作業着を洗うようになった私。高校を卒業して故郷を離れるまでつづいた。

 「三粒の米」=昭和二七年、運動会を前に、姉は父の遺品でブルーマーを作ってくれた。

 「河童のマフラー」=駅前広場の河童の像に、母が送ったマフラーが騒ぎのもとになり…。

 いずれも心打つ作品でありました。

 

◯木津川先生

 「最後の卒業式」は読む人をして涙させる作品でした。最終選考に残った作品を素読みしてこの作品しか最優秀賞はない、と思ったのです。「生意気盛りの若者が夫とともに涙を流している」最後の教室の感動です。その三カ月後、逝かれたことがこの作品をいっそう感銘深くしています。

 「父の作業着」も父への優しい思いのこもったあたたかい作品でした。「一夜かぎりのパジャマ」も母娘の愛情がにじんでいます。「子宮と毛布」は両者のあたたかさを自然にとらえました。

 泉大津市長賞の「タオル地の産着」は母と息子双方に産着が大切なものであるのを教えてくれました。私は駅の花に水やりを続けた花ばあさんの「母の思い出」(選外)にもひかれました。

 着たり、身につけるものにかかわって毎年胸を打つエッセイが泉大津から全国に発信されることをよろこんでいるものです。

 

◯有栖川先生

 闘病の中で力を振りしぼって教壇に立つ夫の姿を描いた「最後の卒業式」は、読みながら厳粛な気持ちになった。満票を得ての最優秀作である。

 「一夜かぎりのパジャマ」は、短い枚数に家族のドラマがみっしりと詰まっていた。「子宮と毛布」の凝縮力も見事で、毛布が大きく象徴的な意味を持つ。「父の作業着」は具体的な描写が優れていて、個人的な感傷をしっかりと作品化している。「三粒の米」は、亡父の着物の袖から出てきたわずか三粒の米が家族に力を与え、感動的だ。

 泉大津市長賞を受賞した「タオル地の産着」も素晴らしい。母への想いがテーマだが、サスペンスや意外な結末もあって盛りだくさんである。

 応募作の水準は、またワンランク上がった。選ばれた作品の出来は僅差で、選に漏れた作品にもよいものが多く、審査には苦労した。

第6回「泉大津市オリアム随筆(エッセイ)賞」受賞作品

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