泉大津市の街路事業

更新日:2023年08月24日

街路事業の概要や泉大津市内における道路関連の整備状況などをとりまとめた資料です。

1. 街路とは(街路事業事務必携平成22年より)

  街路は都市の中の道路であり多種多様な役割を担っている。市民生活や経済活動等に伴う自動車交通等を円滑に処理するだけでなく、市民が散歩を楽しんだりお祭りやイベントが開催されるなど人々が集い語り合う都市において最も基礎的な公共空間である。街路が交通機関はもとより都市において重要な公共空間であることは大正時代に制定された街路構造令を見ても明らかである。街路構造令は大正8年の旧道路法制定に伴い構造基準として道路構造令とともに内務省令として公布されており道路とは別に都市内の道路である街路について構造令が定められているのである。当時は馬車や荷車が主要な交通であったにもかかわらず構造令で例えば「廣路」であれば二十四間(約44m)以上の幅員として歩車道の分離、植樹帯や橋詰広場の位置づけ等都市内における空間としての機能を重視していたことがわかる。街路は都市を代表する公共空間を形成し、けやきの4列並木が美しい仙台市の定禅寺通りや大阪市の御堂筋などはまさに都市を代表する空間として多くの人が認識しており、あらためて都市における街路空間の重要性を再認識させられる。街路構造令はその後昭和27年の道路法改正に伴い昭和33年に道路構造令に一本化されることになる。また、街路の持つ空間機能としてはその他にも地下鉄や路面電車といった公共交通機関や上下水道、電力等のライフラインを収用し、街路は市街地の街区を構成し、沿道の市街地を誘導する機能を持っており、都市の基盤としてまちづくりの方向性を決める重要な役割を担っている。このような各種機能を整理すると次の表のようになる。

 

                                                          街路の多様な機能
大項目 小項目 内  容
都市交通施設機能 通路としての機能 人及び物の動きのための通路としての機能
沿道利用のための機能 沿道の土地、施設、建物等としての機能
都市環境保全機能   都市のオープンスペースとしての住環境を維持する機能
都市防災機能 避難路・救援路 災害発生時に被災者の避難及び救助のための通路としての機能
災害遮断 災害の拡大を抑え遮断するための空間としての機能
都市施設のための空間機能 他の交通機関のための空間 モノレール、新交通システム、地下鉄、路面電車等を設置するための空間
供給処理施設のための空間 電気、上水道、下水道、地域冷暖房、都市廃棄物処理管路、ガス等を設置するための空間
通信情報施設のための空間 電話、CATV等を設置するための空間
その他の施設のための空間 電話ボックス、信号、案内板、ストリートファニチャー等を設置するための空間
街区の構成と市街化の誘導 街区の構成 街路は街区を囲み、その位置、規模、形状を規定する。
市街化の誘導 沿道の土地利用の高度化を促し、都市の面的な発展方向、形状、規模等に影響を与える。

以上の通り街路は都市における自動車交通を処理するだけでなく都市を代表する公共空間として質の高い整備を進めていく必要がある。

2. 都市計画道路の整備状況(令和3年3月31日現在)

                                                      都市計画道路の整備状況
路線番号 路線名称 計画 幅員 (m) 計画 延長 (m) 整備済 延長 (m) 整備 率 (%) 残 延長 (m) 事業主体 又は 管理者 備考
1・4・206-1 大阪湾岸線 20 3,780 3,780 100 0 阪神高速道路株式会社  
3・2・206-1 大阪臨海線 36 3,720 3,720 100 0 大阪府 昭和45年12月1日開通
3・2・206-2 松原泉大津線 37 500 500 100 0 大阪府  
3・2・206-3 国道26号線 30 2,130 2,130 100 0 近畿地方整備局 昭和56年4月21日開通
3・3・206-4 南海中央線 22 4,020 2,710 67 1,310 泉大津市  
3・3・206-5 大津港我孫子線 22 4,500 450 10 4,050 大阪府  
3・4・206-6 松之浜曽根線 20 1,700 1,700 100 0 大阪府  
3・4・206-7 泉大津駅池浦線 18 830 830 100 0 泉大津市  
3・4・206-8 堺阪南線 16 3,340 3,340 100 0 大阪府  
3・4・206-9 泉大津中央線 16 2,430 2,430 100 0 泉大津市  
3・4・206-10 松之浜駅前通り線 16 940 850 90 90 大阪府 事業施行期間H7.11.29からR5年3月31日まで
3・4・206-11 泉大津駅前通り線 16 230 40 17 190 泉大津市 事業施行期間H30年2月14日からR7年3月31日まで
3・5・206-12 助松式内線 12 2,810 1,530 54 1,280 泉大津市  
3・5・206-13 泉大津駅南通り線 12 360 360 100 0 泉大津市  
3・6・206-14 板原曽根線 8 990 990 100 0 泉大津市  
  合計   32,280 25,360 79 6,920    

 

3. 南海本線連続立体交差事業関連都市計画道路

                                                        側道の整備状況
路線番号 路線名称 計画 幅員 (m) 計画 延長 (m) 管理者 備考
7・7・206-1 南海東1号線 6 280 泉大津市  
7・7・206-2 南海東2号線 6-10 770 泉大津市  
7・7・206-3 南海東3号線 6-10 690 泉大津市  
7・7・206-4 南海西1号線 6 1,200 泉大津市  
7・7・206-5 南海西2号線 6 700 泉大津市  
8・6・206-1 泉大津駅東通り線 10 100 泉大津市 自転車・歩行者専用道
8・6・206-1 松之浜駅東通り線 10 80 泉大津市 自転車・歩行者専用道
  合計   3,820    

 

4.駅前広場の整備状況

                                                         駅前広場の整備状況
路線番号 路線名称 広場名称 面積 (m2) 管理者 備考
3・4・206-7 泉大津駅池浦線 泉大津駅前広場 3,700 泉大津市  
3・4・206-10 泉大津駅前通り線 泉大津駅前広場 2,100 泉大津市  
3・4・206-18 松之浜駅前通り線 松之浜駅東口交通広場 1,300 泉大津市  
    合計 7,100    

 

5. 都市計画決定一覧

6. 道路関連事業史

昭和21年4月 大津港府中線着工 延長2,900m 幅員12m 昭和28年3月竣工
昭和22年2月 南海鉄道バス路線 国道線トレーラーバス 難波~泉大津間開始
昭和23年12月 泉佐野まで延長
昭和23年6月 南海自動車 泉大津~南横山間運転開通
昭和24年3月 泉大津駅前広場竣工 面積2,132m2 中央ロータリー 総工費250千円
昭和26年 臨海工業地帯着工 昭和26年~昭和36年
昭和30年10月 遮断機設置 東雲踏切
昭和32年12月 駅開設 北助松駅 用地助松町寄付
昭和35年12月 駅名改称 南海本線助松駅(明治30年設立)を松ノ浜駅に改称
昭和36年7月 市内バス路線開通 3区間 駅前→大津港→浜小学校前→南曽根
昭和37年2月 交通安全宣言都市 国道26号線通過車両25,500台/日を超え、交通事故も急増し、36年は泉大津署管内において406名の死傷者を出す
昭和37年3月 国道26号線交通規制 8-20時駐車禁止(大和川~大津川間) 時速40km規制
昭和37年8月 泉北臨海工業地帯造成 事業着工 造成起工式
昭和37年9月 信号機点灯式 国道26号線「農協戎出張所前」「上条小下り」
昭和39年3月 泉北臨海工業地帯 事業着手
昭和39年11月 第2阪和国道 建設省建設計画を発表
昭和40年11月 豊中区画整理事業 泉大津和泉都市計画事業第二阪和国道豊中土地区画整理事業 事業認可
昭和44年4月 泉大津中央線開通 昭和30年着工 幅員16m 延長2.5km 立体交差橋
昭和45年8月 臨海線新川大橋完成
昭和45年12月 臨海線大津川大橋完成 片側架橋 府道臨海線開通
昭和48年4月 助松公園歩道橋完成
昭和49年1月 板原曽根線 竣工延長1,150m 幅員8m 総工費115,000千円
昭和49年8月 泉大津市土地開発公社 設立 5,000千円出資
昭和49年11月 泉大津駅橋上化 橋上駅舎完成
昭和50年2月 泉大津駅 東乗降口オープン
昭和50年11月 府道臨海線 大津川大橋4車線で開通
昭和51年8月 泉大津大橋完成 総工費41億円 単弦ローゼ橋 本橋部175m 幅員34.5m
昭和52年1月 板原土地区画整理組合 設立
昭和52年3月 泉大津駅東生活ゾーン規制 交通規制実施(旭町、東雲町、下条町、昭和町、池浦町一部)
昭和52年11月 板原区画整理事業着工 組合施行 面積32.2ha 期間5ヶ年 事業費1,316,600千円
昭和53年3月 豊中区画整理事業 完成 市施行 面積222,668.59m2 総事業費1,021,566千円(昭和40年~昭和52年度)
昭和53年7月 汐見緑道開通 昭和51年10月~ 総工費138,000千円
昭和54年3月 板原歩道橋開通式 昭和52年12月~ 総工費51,000千円 全長77m 幅2.6m
昭和55年5月 小松緑道広場 開園式
昭和55年6月 府道松之浜曽根線 開通式
昭和56年1月 松之浜駅自転車置場オープン 400台収容
昭和56年4月 第2阪和国道  開通 堺市~泉南市(忠岡町~穴田、豊中~高石市)
昭和57年2月 泉大津駅仮設自転車置場 約850台収容 駅前広場用地一部
昭和58年4月 小松緑道橋開通 小松緑道延長工事 橋脚部延長65m
昭和58年11月 第2阪和国道 堺市~阪南町
昭和59年9月 第2阪和国道 泉大津高架橋(粉河線高架)
昭和61年7月 泉大津駅東地区市街地再開発準備組合 設立
昭和62年6月 板原土地区画整理事業完成 組合設立昭和52年1月22日 換地登記完了昭和62年4月24日 面積322,027.75m2 総事業費1,786,800千円
昭和63年9月 上条さつき通り 開通 助松式内線歩道設置事業
昭和63年12月 槇尾川公園橋  開通 延長57m 幅員8.5m 事業費216,000千円
平成元年6月 3駅自転車放置禁止区域指定「自転車等の放置防止に関する条例」 施行
平成元年12月 泉大津駅東地区市街地再開発組合 設立
平成2年5月 板原橋架完成 開通 昭和63年12月 延長76.2m 幅員14m
平成2年9月 松之浜曽根線 開通 遺跡内270m
平成3年10月 泉大津駅東地区市街地再開発 起工式
平成5年10月 中板橋 架替 完成
平成6年1月 道路名称決定 泉大津中央線 はなみずき通り 松之浜大津川線 さくら通り(浜小~保健所前)
平成6年9月 アルザ泉大津グランドオープン 再開発面積 約2.6ha 第1棟 地上36階地下1階 第2棟 地上7階地下2階 延床114,294.84m2
平成7年9月 愛称決定 泉大津駅池浦線 アルザ通り
平成8年4月 阪神高速湾岸線 泉大津パーキングエリアオープン
平成12年9月 あすと松之浜オープン 再開発面積5,545m2 地上13階地下1階 延床13,523.67m2
平成19年4月 南海中央線(池浦地区) 4車供用南海中央線及び泉大津府中線の交差点の改良(信号機)の設置に伴い全面供用開始
平成19年5月 松之浜駅前通り線信号設置 松之浜駅前通り及び助松式内線の交差点に信号機の設置
平成20年2月 穴師歩道橋撤去 府道富田林泉大津線(我孫子交差点)の歩道橋撤去
平成20年6月 南海本線高架上り線開通 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業による高架上り線が供用開始(平成20年6月7日)
平成21年12月 戎歩道橋撤去 府道堺阪南線(戎交差点)の歩道橋撤去
平成24年8月 南海本線高架下り線開通 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業による高架下り線が供用開始(平成24年8月4日)
平成26年3月 南海中央線(森地区)供用開始
平成26年3月 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業に伴う泉大津駅ペデストリアンデッキの復旧完了 (平成26年3月31日)
平成26年9月 戎交差点改良  府道富田林泉大津線の一部を拡幅(渋滞緩和)
平成26年12月 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業に伴う泉大津駅東西通路全面開放(平成26年12月1日)
平成27年3月 泉大津駅 自転車等放置規制区域から放置禁止区域へ変更(平成27年3月31日)
 平成27年7月 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業に伴う松ノ浜駅東西通路全面開放(平成27年7月22日)
平成27年7月 松之浜駅東通線供用開始(平成27年7月22日)
平成27年8月 上條小学校前交差点 助松団地西交差点 歩車分離信号機供用開始(平成27年8月27日) 
平成27年10月 交差点照明LED化完了
平成27年11月 南海本線高架下公共利用に関する協定書 南海電気鉄道株式会社 大阪府 泉大津市 (平成27年11月9日) 
平成27年11月 市道栄橋通線歩道供用開始 泉大津駅部(平成27年11月11日)
平成28年1月 市道森9号線自転車通行空間整備完了 (平成28年1月28日)
平成28年2月 南海東2号線一部供用開始(平成28年2月24日)
平成28年3月 末広町交差点信号機供用開始(平成28年3月1日)
平成28年3月 北助松駅ホーム嵩上げ、内方線設置完了(平成28年3月30日)
平成28年6月 南公民館南交差点歩行者信号機設置 板原町三丁目(平成28年6月18日)
平成28年10月 泉大津駅南高架下駐輪場供用開始(平成28年10月1日)
平成28年10月 松之浜駅高架下駐輪場供用開始(平成28年10月1日)
平成29年2月 国土交通省が進める生活道路の交通事故対策エリアに登録
平成29年3月 南海東1号線 南海東2号線 南海西1号線 泉大津駅東通り線 松之浜駅東口交通広場供用開始(平成29年3月15日)
平成29年3月 N.KLASS泉大津駅高架下店舗オープン(平成29年3月16日)
平成29年3月 南海東3号線及び南海西2号線供用開始 (平成29年3月30日)
平成29年4月 泉大津駅中央高架下駐輪場供用開始 (平成29年4月1日)
平成30年3月 市道助松千原線自転車通行空間整備完了 (平成30年3月28日)
平成30年11月 市道泉大津駅池浦線自転車通行空間整備完了 (平成30年11月30日)
令和元年8月 国土交通省が進めるウォーカブル推進都市へ参画
令和元年12月 市道助松式内線の一部区間の自転車通行空間整備完了(市道助松千原線から   府道富田林泉大津線までの区間)(令和元年12月16日)
令和3年2月 市道助松式内線の一部区間の自転車通行空間整備完了(府道富田林泉大津線から 市道泉大津中央線までの区間)(令和3年2月3日)
令和3年3月 市道泉大津中央線の南海本線高架下交差点に交通島設置 (令和3年3月 19日)
令和5年2月 市道南海中央線一部区間(市道泉大津中央線から市道柳原通線の南向き車線)の自転車通行空間整備完了(令和5年2月10日竣工)
令和5年3月 市道三十合池西通線一部区間及び市道三十合池南通線一部区間の歩行者通行空間整備完了(令和5年3月10日竣工)
令和5年3月 市道小松町4号線新港町地内の陸閘を撤去
令和5年6月 市道小松町4号線の双方向通行開始(一方通行規制解除)(令和5年6月23日)
令和5年6月 都市公園シーパスパーク供用開始(令和5年6月27日)

 

南海中央線(森地区)

  平成11年度より進めて参りました、都市計画道路南海中央線(森地区)道路改築事業が、平成26年3月28日もって供用開始しました。この区間の完成により、府道富田林泉大津線から高石市まで繋がりました。

 

位置図

歩道のキャッチフレーズ『森の散歩道』

  このキャッチフレーズは、地域の方々の参加によります「南海中央線北伸事業における歩道づくりワークショップ」において、検討されたキャッチフレーズです。

  ワークショップ参加者が思い描く歩道のイメージとして、「住民が歩きたくなる道」、「散歩をして憩える空間」という意見が多かったことから、「森の散歩道」というコンセプトが掲げられました。

イメージ図

お散歩マップ(森の散歩道)

森の散歩道では、おづみんの石像、地域の歴史を紹介する施設を設置し、皆さんが歩道を楽しんで散歩できるようなっています。森の散歩道を楽しんでいただくために地図を作成しましたので、ご利用ください。

なお、参考までに松ノ浜駅をスタート地点とし、池上曽根史跡公園、南海中央線(森地区)を経由して頂き、北助松駅までを散歩していただくと全長で、約3.5kmとなります。

 

南海本線(泉大津市)連続立体交差事業

1. 連続立体交差事業とまちづくり(街路事業事務必携平成22年より)

  連続立体交差事業は、市街地において連続して道路と交差している鉄道の一定区間を高架化又は地下化する事業であり、多数の踏切の除却あるいは新設道路との立体交差を一挙に実現するものである。本事業は、昭和44年9月に建設省と運輸省との間で締結され、平成4年3月に国鉄の分割民営化を受け決定された「都市における道路と鉄道の連続立体交差化に関する協定及び同細目協定」(いわいる建運協定)に基づき実施されていたが、平成16年4月より「都市における道路と鉄道との連続立体交差化に関する要綱及び同細目要綱」(連立要綱)に改め、これに基づき都市計画事業として都道府県又は指定都市が施行している。

  連続立体交差事業は、道路と鉄道との立体交差化による都市交通の円滑化をはじめ様々な効果をもたらす事業であり、その効果には次のようなものがある。

(1)  数多くの踏切が同時に除却されるため、踏切遮断により交通渋滞、踏切事故が解消される。

(2)  鉄道により分断されていた地域が一本化するため、周辺住民等の利便性が飛躍的に向上する。

(3)  周辺市街地における土地利用の可能性が増大する。

(4)  高架下空間や鉄道用地跡地が多目的に活用されることによりまちづくりのインパクトとなる。

(5)  駅部の高架化と同時に、駅前広場等の改良ができる。

(6)  鉄道施設の改良により、安全性の向上、騒音の減少等が図られる。

  このように、連続立体交差事業は、都市交通の円滑化ばかりでなく、まちづくり、都市の発展といった面においても、極めて大きな効果が期待できる事業である。

  また、連続立体交差事業とあわせて高架下空間、鉄道残用地の有効活用や、周辺における街路整備、駅前広場整備、土地区画整理事業、市街地再開発事業等のまちづくりを実施することにより、その事業効果を最大限に引き出すことが可能となる。このため、連続立体交差事業を実施するに当たっては、事前にこれらのまちづくりを総合的に計画することが重要である。

  連続立体交差事業は、このように影響が極めて広範囲に及ぶものであり関係機関等も多数にのぼる。したがって、事業の実施に当たって、多数の関係機関等との調整が必要となる。

 

2.南海本線(泉大津市)連続立体交差事業

  南海本線(泉大津市)連続立体交差事業は、大阪府が事業主体となり、起点の都市計画道路松之浜曽根線から終点の大津川右岸まで、約2.4km区間において、鉄道高架化工事と関連側道整備工事を実施したものです。

  平成24年8月4日の始発電車より下り線が高架化し、両線が高架化したことにより、踏切道8箇所が除却され、道路と鉄道が立体交差となりました。

  関連側道は、泉大津駅より北側は平成29年3月15日に、南側は平成29年3月30日に供用開始しました。車両(自転車を含む)は、電車の向きと同じ方向で、一方通行になっています。

2-1 事業の概要

(1) 事業の種別 都市計画事業

(2) 事業の施行者 事業主体・・・・・・・・・・・・・・・・・大阪府

    側道工事及び用地買収等・・・・・・・・・・泉大津市

    鉄道工事・・・・・・・・・・・・・・・・・南海電気鉄道株式会社

(3) 事業延長 約2,425m

(4) 道路との立体交差 9箇所

(5) 除却される踏切 8箇所

(6) 側道の概要

側道の概要
道路名 延長 幅員 備考
南海東1号線 約280m 6m

 

南海東2号線 約770m 6m~10m

 

南海東3号線 約690m 6m~10m

 

南海西1号線 約1,200m 6m

 

南海西2号線 約700m 6m

 

泉大津駅東通り線 約100m 10m 自転車・歩行者専用道
松之浜駅東通り線 約80m 10m 自転車・歩行者専用道

 

2-2 事業の沿革

昭和54年 8月  南海本線連続立体交差事業の促進について、2市1町(泉大津市、高石市、忠岡町)から大阪府へ要望

昭和56年 3月 「2市1町(泉大津市、高石市、忠岡町)南海本線連続立体交差事業基本構想」策定

昭和57年 3月 「泉大津駅周辺地区整備構想」策定

昭和58年 2月 「泉大津駅東側再開発周辺地区整備構想」策定

昭和61年 7月 「泉大津駅東地区市街地再開発事業基本計画」策定

昭和62年 3月 「第2次泉大津市総合計画」策定

平成2年・3年  連続立体交差事業の調査(国費)

平成 6年 6月  都市高速鉄道 新規事業採択

平成 7年 1月  都市計画決定(平成7年1月20日)

平成 7年 1月  連立事業に関する先行覚書締結(南海電鉄・大阪府)(平成7年1月20日)

平成 8年 1月  都市計画事業認可(平成8年1月8日)

平成 8年 1月  連立事業の土地取得等に関する覚書締結(南海電鉄・大阪府)(平成8年1月8日)

平成11年 3月  基本協定締結(南海電鉄・大阪府)(平成11年3月25日)

平成11年 4月  施行協定締結(南海電鉄・大阪府鳳土木事務所)(平成11年4月20日)

平成11年 7月  鉄道工事着手

平成12年12月  電波障害補償に関する覚書締結(南海電鉄・大阪府・泉大津市)(平成12年12月12日)

平成15年 1月  基本協定締結(大阪府・泉大津市)(平成15年1月30日)

平成15年 2月  仮下り線供用開始(平成15年2月21日)

平成16年 7月  仮上り線供用開始(平成16年7月16日)

平成19年 3月  変更施行協定締結(南海電鉄・大阪府鳳土木事務所)(平成19年3月28日)

平成20年 3月 「親子高架ウォーク」イベント実施(平成20年3月23日)

平成20年 6月  南海本線上り線高架供用開始(平成20年6月7日)

平成22年 2月  変更基本協定締結(南海電鉄・大阪府)(平成22年2月23日)

平成22年 3月  変更施行協定締結(南海電鉄・大阪府鳳土木事務所)(平成22年3月29日)

平成24年 8月  南海本線下り線高架供用開始(両線高架)(平成24年8月4日)

平成24年11月  連立事業における用地処理に関する覚書締結(南海電鉄・大阪府・泉大津市)(平成24年11月22日)

平成26年6月  高架下公共利用に関する確認書締結(南海電鉄・泉大津市)(平成26年6月19日)

平成26年 7月  側道関連工事着手

平成26年12月  泉大津駅東西通路全面開放(平成26年12月1日)

平成27年 3月  高架下公共利用に関する覚書締結(南海電鉄・大阪府・泉大津市)(平成27年3月31日)

平成27年 7月  松之浜駅東通線供用開始(平成27年7月22日)

平成27年 7月  松ノ浜駅東西通路全面開放(平成27年7月22日)

平成27年 9月  鉄道工事完了(平成27年9月30日)

平成27年11月  高架下公共利用協定の締結(南海電鉄・大阪府・泉大津市)(平成27年11月9日)

平成27年11月  栄橋通線(歩道 泉大津駅西側)供用開始(平成27年11月11日)

平成28年 2月  南海東2号線一部供用開始(平成28年2月24日)

平成28年 3月  景観市民会議「景観人の集い」、東陽・誠風・小津中学校による壁画完成(南海西1号線)(平成28年3月30日)

平成28年 4月  泉大津駅高架下開発における連携に関する協定の締結(平成28年4月1日)

平成28年10月  泉大津駅南高架下駐輪場供用開始(平成28年10月1日)

平成28年10月  松之浜駅高架下駐輪場供用開始(平成28年10月1日)

平成28年10月  景観市民会議「景観人の集い」、東陽・誠風・小津中学校、条南町自治会による壁画完成(南海東1号線)(平成28年10月29日)

平成29年 3月  南海東1号線、南海東2号線、南海西1号線、泉大津駅東通り線、松之浜駅東口交通広場供用開始(平成29年3月15日)

平成29年 3月  N.KLASS 泉大津駅高架下店舗オープン(平成29年3月16日)

平成29年 3月  南海東3号線、南海西2号線供用開始(平成29年3月30日)

平成29年 4月  泉大津駅中央高架下駐輪場供用開始(平成29年4月1日)

平成29年 9月 南海本線(泉大津市)連続立体交差事業完了

令和2年 3月 もんとパーク、おづルーフオープン(令和2年3月20日)

【写真】南海東1号線(壁画)

【写真】泉大津高架下

 

2-3 泉大津駅部

  泉大津駅部は、南海電気鉄道株式会社と本市が泉大津駅周辺の利便性と魅力の向上を目的に推進し、整備を進めてきました。「おおつと育むあたたかい暮らし」をコンセプトに、ベーカリーカフェ、イタリアンレストラン、立呑みバルなどの多様な飲食店がそろい、さらに「ココフレア」の展開により、子育て世代が利用しやすい環境を整え、地域の皆さまが滞在できる新しいコミュニティスペースが出来ました。

また、N.KLASS北側には、こどもの遊び場やイベント利用等ができる「もんとパーク」を整備し、さらにその隣には、高架下空間活用の連携協定企業により本市が推進する「あしゆびプロジェクト」の拠点となる施設として「おづルーフ」が整備されました。

 

2-4 松ノ浜駅部

  公共利用は、「駐輪場」になります

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